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米国膵臓学会2025にて共同研究成果を発表しました

2025年11月12-15日(PST)に開催された米国膵臓学会(APA: American Pancreatic Association) 2025 Annual meetingにおいて、神戸大学 大学院医学研究科 医科学専攻 内科学講座 消化器内科学分野 小林 隆 助教、児玉 裕三 教授らとの膵癌バイオマーカー探索に関する共同研究成果を発表いたしました。

本研究では、独自の「1分子計測リキッドバイオプシー」技術を用いた膵癌の新規酵素活性バイオマーカー候補の探索を行いました。

方法

日米12施設の計690検体の血液について、100種類以上の蛍光性酵素基質を用いてバイオマーカー候補の探索を行いました。続いて、同定されたバイオマーカー候補を組み合わせて、トレーニングセットで学習・固定した識別式の性能を、施設重複のないバリデーションセットで評価しました。

結果

4つの膵臓関連の酵素活性、DPP4/FAPα、CTRB2、CTRB1/CTRB2、CELA3Aを新たな膵癌バイオマーカーとして同定しました。また、これらを組み合わせた識別式の性能は、膵癌(Stage I-IV)に対する感度75.0%、特異度95.5%であり、ROC-AUCは0.91と既存の腫瘍マーカーCA19-9の0.75を有意に上回りました。特にStage I-II1でも感度74.2%と高い水準を維持しており、早期癌の検出力に優れています。また、膵癌以外の癌種に対する陽性率は12.7%と、CA19-9の20.4%よりも低く、比較的高い膵癌特異性が示唆されました。

今後の展望

当社は本研究成果に基づいて「エンゼバー®すい臓がん」を開発し、前向き臨床研究(研究代表者:花田敬士, UMIN試験ID: UMIN000059647)を実施しています。これにより本検査の膵がん発見率や陽性的中率を確認し、将来の大規模試験の設計に有用なデータの取得を目指します。また、国内外で体外診断用医薬品(IVD)としての薬事承認の取得に向けて引き続き開発を続けていきます。

学会発表情報

Session: Lunch & Posters (12:15 pm – 2:00 pm, November 13)
Title: Early detection of pancreatic cancer by single-molecule enzyme activity-based liquid biopsy(PDF
Annual meeting HP: Annual Meeting – American Pancreatic Association

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  1. UICC 8th edition ↩︎